皆様、こんばんは。
今回は、有森裕子さんをご紹介いたします。
私は、有森さんの行動力と実行力をとても尊敬しております。
いくつかエピソードをご紹介いたしますが、どれも胸に響くはずです。
有森さんはバルセロナ五輪で銀メダルを獲得された後に、アトランタ五輪でも銅メダルを獲得されました。
2つの五輪の間にあった手術やスランプを乗り越えての素晴らしい銅メダルでしたが、その五輪前の有森さんの心境がとてもユニークで心に残っています。
「メダルを獲って、その後の人生を切り開きたかった。だから、メダルの色は私にとって関係はなかった。」
現役当時から引退後の自分の姿を考え、競技と向き合っていたということです。
はたしてどれほどのアスリートが、この意識を持って生きているでしょうか?
難しい問題ですが、難しいことをしてこその成功者なのです。
有森さんは当時全くの無名だったにも関わらず実業団への道を選び、そして結果を出し、第一号プロランナーとしてご活躍されました。
その当時の心境はこうです。
「八百屋さんは野菜を売ってお金を稼ぐ。家電屋さんは家電を売ってお金を稼ぐ。それぞれのビジネスの形があります。私にとってそれが「走る」ことだったのです。生活の全てを注ぎ込み、結果が出るかどうか分からない中で、結果を出したものを失いたくなかった。」
自分に与えられた武器でビジネスをする。
至極当然の主張です。
私の「アスリートが持つべき考えやするべき行動は?」の問いには、こうお答えいただきました。
「アスリート達は社会の受け入れ態勢やシステムが出来さえすれば生き残れるはず。
しかし、今は残念ながらそれが出来ていない。
実績を含めた本気・本物の裏付けがないとダメ。
現役中は集中しないといけないのはわかるが、それはスポーツ選手だけではない。
選手も一社会人として、甘えてはいけない。
自分が発しないと何も変わらない。
それもよほど真剣ではないとこのご時勢では誰も動かない。
だけど、真剣に動けばそのシステムをつくってくれる仲間が集まる。
何が重要か?何を伝え残すか?
現役選手は現役のうちから真剣に発信することが大切だと思う。」
考えさせられます。
「スポーツ」を「ビジネス」と置き換える。
アスリートがアスリートらしく一生を生きることに繋がるのではないでしょうか。
「当時、スポーツでお金を稼ごうとすると懐疑的な態度をとられた。」
と、有森さんはおっしゃっていましたが、それが日本スポーツ界の課題であると感じます。
反旗を翻せと言っている訳ではありません。
与えられるべき権利は主張して然りなのです。
アスリートにビジネス感覚を。
丸山和也
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